不倫を経験した人々は様々な結末を迎えます。
ある人は離婚を経て不倫相手と再婚、ある人は家族の元へ戻っていき、またある人は全てを失ってしまいます。
不倫がもたらす複雑なストーリー、それは人の数だけ存在します。
今日はある女性の体験談をお話します。
目次
不倫の残酷な結末とは
不倫の結末には普通の恋愛にはない残酷さをはらんでいる場合が多いです。
もちろんハッピーエンドもありますが、それは本当にごく一部です。
むしろ悪い終わり方のほうが多いと言っても過言ではありません。
聡美さんもそのようなバッドエンドの経験者の一人です。
聡美さん(35歳、仮名)の場合
聡美(さとみ)さんは35歳、同い年の夫がいる既婚者です。
結婚してから8年が経過した今でもおしどり夫婦という充実した関係です。
二人は別々の職場で共働きをしています。
お互い仕事は会社内でのデスクワークがメインで、新卒入社から順調に昇進してきました。
子供はいませんが、仕事とプライベートが充実している二人にとっては何不自由ない生活をしています。
そして、近い内にマンションを購入しようという、人生の一大イベントを控えているのでした。
聡美さんと浩さんの出会い
聡美さんは職場で担当しているプロジェクトが多く、残業もしばしば。
なかなか前に進まず、悩むことも多いですが、そんな時には上司の浩(ひろし)さんが良き相談相手になってくれます。
彼は社内でも信頼の厚い上司でした。
浩さんには妻と小学生になる子供が2人おり、職場でも家庭的な良いパパとして有名でした。
聡美さんはそのような彼とW不倫という関係になったのです。
W不倫という不倫の形
きっかけは何気ないことでした。
当時二人はお互い異性として意識しておらず、職場の仲間としてうまく付き合っていました。
時にはランチを一緒にすることもありましたが、特別な下心はお互いなく、あくまでも仕事仲間という関係でした。
しかし、残業が続いたり、プロジェクトが挫折しそうになった時には、必ずと言っていいほど聡美さんのそばには浩さんがいました。
そんな二人がある日残業で遅くなり、夜ご飯を食べに行った時、事件は起きたのです。
その日の食事は二人共軽くお酒が入っていた勢いもあり、浩さんが冗談交じりに、
「こんなにずっと一緒にいると彼氏と彼女みたいだね」
とポロリ。
これに対し聡美さんは驚いた表情を見せながらも、
「こういう関係も良いですね」
と返しました。
二人はしばらく見つめ合い、その日はお互いそのまま帰宅しました。
その後も二人で夜飲みに行くこともしばしばあり、ついに行きずりで肉体関係を持つようになったのです。
しかし、一度不倫関係が始まると、どんどんお互いを求め、深い関係になっていきます。
二人は週に一度は会う関係になり、その度に強い欲望にかられていくのでした。
不倫という酔いから冷めた聡美さん
聡美さんと浩さんの関係は長くは続きませんでした。
それは浩さんが原因ではありません。
彼とのW不倫が半年ほど経つうちに、夫への罪悪感が湧き出てきて急に気持ちが冷めてしまったのです。
「こんな関係続くはずがない」
「もうこれ以上夫に嘘を付きたくない」
そんな思いが聡美さんを一気に現実へと引き戻したのです。
愛情から憎しみへ
聡美さんは、正直な気持ちを浩さんに伝え、別れを告げました。
しかし、浩さんの気持ちは覚めるどころか、さらに熱くなっていきました。
「絶対に幸せにする。妻と子供とも別れるから一緒になろう。」
これまで家庭的で理想的なパパであった浩さんが、このような事を口にするなど聡美さんは信じられませんでした。
もちろん彼女の気持ちは変わりません。
むしろ、冷静さを失っている浩さんが怖くなってきました。
彼女はここから地獄のような日々が始まるとは想像もしませんでした。
聡美さんが浩さんに別れを告げた後も、彼は彼女に意識的に近づいてきます。
勤務時間中にも関わらずベタベタしてきたり、どこへ行くにもつきまとってきました。
それはまるでストーカーのようでした。
職場の同僚たちにバレるのも時間の問題でした。
それから1週間もしないうちに二人がW不倫をしていたことがバレてしまい、周囲の人間は聡美さんから距離を置き始めました。
浩さんはそんなこと気にもせずグイグイと近寄ってきます。
翌週には聡美さんは仕事を休みがちになりました。
彼女は精神的にも限界が近づいてきています。
「夫にだけは絶対にバレたくない」
彼女はただそれだけを願っていました。
しかし、そんな彼女の思いは叶いませんでした。
聡美さんが仕事を休んだある日の夜、浩さんが自宅にやってきたのです。
もちろん自宅には夫もいます。
「体大丈夫?お見舞いにきたよ。」
浩さんの非常識な行動に、
「もういい加減にして!二度と顔を見せないで!」
と聡美さんは叫びました。
聡美さんの夫は不信感でいっぱいでした。
彼女は夫にストーカーをされていると話をしました。
しかし、浩さんは毎日のように自宅のインターホン越しに現れ、自分が彼女と不倫をしていたことを暴露したのです。
それを聞いた夫は、無言で家を出ていきました。
不倫の後遺症
聡美さんは夫に何度も謝罪の連絡をしましたが、まったく返事がきませんでした。
自宅には聡美さん一人です。
警察にも相談し、自宅周辺の見回りもお願いしているものの、時々無言のインターホンが鳴らされることがありました。
また、ある時はポストの中に送り主不明の手紙が入っていることもありました。
「ずっと聡美の事を見守っているよ。」
聡美さんはこのような毎日の影響で、幻覚や幻聴に悩まされ、携帯がなるだけでビクついてしまうほど、心も体もボロボロになっていきました。
聡美さんのその後
聡美さんはその後、職場を離れて自宅を引き払い、一時は実家に避難しましたが、精神的にも不安定で病院で入院生活の毎日を送っています。
そんな病院の中でさえも、夜になると、
「こっちにこないで!」
「隠れてないで出てきてよ!」
「誰か助けて!」
などと見えない誰かに向かって叫ぶことがあるそうです。
不倫相手がストーカーに?
聡美さんのケースのように、別れた不倫相手からの嫌がらせや、つきまとい行為などのストーカー被害に遭う方は少なくないようです。
ここからは、不倫相手がストーカーになる理由や、ストーカーされてしまった時の対処法、ストーカーになりやすい男性の特徴を見てゆきましょう。
不倫相手がストーカーになる理由
こちらとしては関係をしっかり終わらせたつもりでも、相手に未練が残っていれば諦めきれない気持ちがストーカー行為に発展してしまうことは、当然不倫関係でもありうることです。
また、男性の場合は振られたことによってプライドが傷つき、怒りを感じて相手に嫌がらせをすることがあるようです。
また、納得して円満に関係を終わらせた場合でも、何かのタイミングで元不倫相手が幸せに暮らしていることを知ってしまった時、妬ましくなったり怒りがこみ上げてきて、嫌がらせをしようと思ったことがきっかけでストーカー行為が始まってしまうケースがあるのです。
このような被害を受けても我慢し続けていると、ストーカー行為はどんどんエスカレートしてゆく可能性が高いのです。
ストーカーの対処法
配偶者、あるいは職場に不倫していた事実をばらされるのは、誰しもが嫌なものでしょう。
しかし、被害に対処せずに過してしまうことは、ますます相手を深入りさせ、何の解決にもならないどころか、聡美さんのように悲惨な状況や、悲劇的な結末を招きかねません。
別れを告げたのに、その後も執拗なつきまといや連絡が続くというケースは、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」に定める「つきまとい行為」とされますので、警察へ警告を依頼することができますし、接近禁止命令が出されたり、逮捕される場合もあるのです。
また、ストーカー行為は、最高で「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」という罰則を伴う立派な犯罪行為にあたります。
不倫から発展したストーカ被害ですので、ためらう気持ちは分かりますが、精神的な負担になる前に速やかに弁護士や警察に相談しましょう。
ストーカーになりやすい男性の特徴
別れた後に相手がストーカーになってしまうということは予想できないことだと思います。
しかし、あらかじめストーカーになりやすい男性の傾向を知っておけば、最悪の事態は避けられるかもしれません。
ストーカーになりやすい男性の特徴をあげてみましょう。
執着心やこだわりが強い
恋愛第一で恋愛に執着しがちな男性は失恋した後もうまく気持ちを切り替えることができずに、ストーカー行為をしがちです。
女性に対してだけでなく、行動や物に対してこだわりがある男性は要注意です。
自分の価値観を人に押し付けようとする性格の人もストーカー気質と言えるでしょう。
嫉妬深い
このタイプの男性はまず付き合っている頃から束縛が激しく、苦労することも多いと思います。
別れてからも元不倫相手が幸せにしていることを知ると、ストーカー化する可能性が高いです。
嫉妬深い男性は自分に自信のない人が多く、彼女から捨てられてしまうのではないかと、付き合っている頃から不安を抱いているもの。
自分に自信のない男性もストーカーになりやすい性質を持っていると言えます。
連絡の頻度が異様に多い
不倫であるにも関わらず、LINEや電話の頻度が異様に多い男性はストーカーになりやすいです。
相手と常に繋がっていないと不安になるため、連絡頻度が多くなります。
少しでも返信が遅いと「何してるの?」「まさか別の男と一緒なの?」などと疑い始めるでしょう。
このように着信履歴を残しまくるような男性は要注意です。
まとめ
いかがでしたか?
W不倫は比較的安定しやすいと言われますが、逆にバランスが崩れるとこのような悲惨な結果をもたらすことがあります。
不倫とストーカー行為はなかなか結びつかないものですが、このようになってしまうと最悪の結末を迎えることとなるでしょう。
相手も妻子持ちだと分かっていても、油断をしてはいけません。