「まさか旦那が不倫してたなんて」
「また不倫されるんじゃないか」
「どうしても夫を信じきれない自分がいる」
一度夫に不倫をされた妻にとって、関係修復は非常に困難です。
不倫が発覚した当時は悲しみに明け暮れ、深く傷つきます。
また、その後関係修復を試みようと努力したとしても、頭の片隅には夫に対する不信が拭えない場合もあるでしょう。
離婚という別れの選択肢を選ばずに関係修復を選んだ以上、夫はもちろん妻も互いに努力しなければなりません。
しかし、こういった心の悩みはなかなか他人に相談できるものではないのもまた事実。
今日は夫の不倫に対する不安を解消する方法をお話したいと思います。
目次
ある日、夫の不倫が発覚

綾子さん(34歳 仮名)は大手医療機器メーカーで勤務しています。
夫は大学時代の同級生で、再会したのは同窓会。
それをきっかけに時間をかけて交際が続き、5年前に結婚しました。
お互い多忙な毎日で子供はおらず、そろそろ家族が増えても良さそうなタイミングです。
二人は周囲の人間にも有名なおしどり夫婦。
仲睦まじい関係は他人もうらやむほどです。
常に笑顔が絶えない二人は誰がみても幸せオーラを感じます。
そんな二人の関係にある日突然、残酷な日がやってきました。
綾子さんが先に帰宅し、夫の帰りを待っていると、彼から一通のLINEが。
「今日も楽しかったね。次はいつ会える?」
綾子さんは一瞬、頭の中がフリーズしました。
その後、状況を冷静に把握し、このLINEは、綾子さんの夫が綾子さん以外の「誰か」に送ろうとしたものだということに気づきました。
その後、綾子さんの夫が帰宅し、二人の人生の最大の修羅場を迎えることになりました。
どうして不倫されたのか

綾子さんは夫に問い詰めました。
すると彼は、あっさりと不倫していたことを認めました。
「遊び半分の軽い気持ちだったんだ。本当にごめん。」
LINEのメッセージを誤爆してしまった以上、言い逃れできるはずもありません。
彼は何時間もひたすら謝り続けました。
綾子さんは信頼していた夫が不倫をし、裏切ったという事実に深く傷つきました。
同時になぜ綾子さんの夫が不倫をしたのか理解できませんでした。
あのLINEメッセージが送られてくるまでは二人の関係はとても良好で、誰もが幸せな状態だと確信していたのです。
「なんでそんな事したの?」
「私があなたに何をしたっていうの?」
綾子さんは重い口を開き、声を震わせながら言いました。
すると、彼からはこんな答えが返ってきました。
「最近ずっとセックスレスで辛かったんだ。」
綾子さんと夫は平日はお互い帰宅時間が遅く、帰ってきても疲れ果ててすぐ寝てしまう事が続いていました。
そんな状態が3ヵ月ほど続いて、欲求不満になった綾子さんの夫は職場の同僚と肉体関係を持ってしまったのです。
彼は正直に全てを話しました。
これまでにその女性とは4回セックスしたと答えました。
綾子さんの夫からすると、性欲が理性に負けてしまっただけかもしれません。
しかし、綾子さんにとって、夫は配偶者であり、絶大な信頼を寄せていました。
そんな夫が他の女性と不倫をし、裏切られたという気持ちが強いのは当然です。
また、綾子さんは夫とそろそろ子供を作ろうという話もしていたため、今回の不倫発覚で精神的に相当な傷を負ってしまいました。
このような状況では子作りなど考えられるはずもありません。
もし、妊娠したとしても流産してしまう可能性だってあります。
綾子さんは精神的にも肉体的にもボロボロになってしまいました。
また不倫されるんじゃないかという不安

その後、綾子さんは夫と何度も話し合い、離婚はせず、関係修復という道を選びました。
不倫をされたという事実は消えることはありませんが、夫が猛省していることと、綾子さんへの愛情は変わらないというその言葉を信じることにしました。
もちろん次はないと断言しました。
それから、関係の修復へ向けて、再び二人のいつもの生活が始まりました。
夫はもう二度と不倫をしないと誓い、傷ついた綾子さんの傷を癒やすべく、彼女に尽くしました。
これまでは綾子さんに頼りきりだった家事も積極的に行うようになりました。
掃除洗濯はもちろん、料理も少しずつ勉強し、彼女への負担を減らすべく努力しました。
彼は綾子さんからの信頼を取り戻そうと必死に努力しました。
綾子さんの夫はこれまで仕事優先で残業も多かったのですが、家庭優先の生活を始めました。
残業や休日出勤は極力控え、基本的に綾子さんよりも前に帰宅するようにしました。
少しでも綾子さんと過ごす時間を増やそうと思ったのです。
仕事でヘトヘトになって帰ってくる綾子さんの疲れを癒そうとマッサージをしてあげたり、ご飯を作ったりと、これまで以上に綾子さんへ尽くすようになりました。
綾子さんとしては不倫事件があったあの日から、夫が変わったという事が目に見えています。
彼女は彼がとても反省しているという態度や信用を取り戻そうと一生懸命努力している姿勢が伝わってきますし、愛情も感じていますます。
すぐに元通りとはいきませんが、このままの状態が続いて時間をかけていくことで、明るい未来が見えてきそうな気がしていました。
しかし、綾子さんの心の片隅には彼がどんなに頑張っても拭いきれない、癒えきらない傷があります。
「また不倫されるんじゃないか」
一度深く傷ついてしまった綾子さんの心はなかなか良くなりません。
不倫発覚後の彼の言動は彼女も理解していますし、感謝しています。
なによりもそれだけ綾子さんの事を愛してくれているという気持ちは十分に伝わっていました。
しかし、そんな彼の誠心誠意に対しても綾子さんの不安は拭いきれませんでした。
月に数回ほど、あの当時の事がフラッシュバックするのです。
夫の不倫に対する不安を解消する方法

綾子さんは夫の不倫が発覚し、関係修復という選択をしましたが、心の傷はなかなか癒えません。
トラウマになってしまったあの日の出来事が、ふとしたタイミングで蘇ってきてしまいます。
不倫をされた人にとってはどうしても消え去らない深い闇があるのです。
このような場合、どうやってその不安を解消することができるのでしょうか?
以下にその方法をまとめてみました。
相手に相談する
お互いの関係修復、より円滑なコミュニケーションのためにも、どんな些細なことでも正直に相手に相談しましょう。
とにかくまずはコミュニケーションを大切にして下さい。
自分の心の中にしまっておく必要はありません。
相手に思っていることを素直に話し、共有することで、場合によっては何かしらサポートを受けられるかもしれません。
夫婦なのですから、隠し事は不要です。
困っていれば助け合えばよいのです。
また、自分の中に隠し持っていた気持ちを相手に相談することで単純にスッキリするでしょう。
相手を信頼するためにはこういった目の前の一つ一つのやりとりから積み重ねていくことが大切です。
自分に正直になる
ネガティブな感情はつい我慢し、溜め込みがちです。
我慢することは大事ですが、今回のような、夫の不倫に対する不安を解消するためには、こういった我慢は必要ありません。
自分に正直になりましょう。
好きなことは好き、嫌いなことは嫌いと言って良いのです。
大事なのは余計なストレスを溜めないことです。
今は二人の関係修復のため、治療中なのです。
無理はしてはいけません。
自分に正直になることでストレスから開放され、素直な自分と向き合うことが不安な感情から開放される糸口となるのです。
一時的なものだと割り切る
この不安はいつまで続くのでしょうか?
ずっと続くと思いますか?
人間の感情はずっと同じ状態である事はありません。
常に変化します。
つまり、今は悲しみに明け暮れ、絶望を感じていたとしても、それはいつか消えてなくなるか、変化するのです。
いつかきっとなんとかなる。
辛いのは今だけ。
そんな楽観的な気持ちで構えている方が精神衛生的にも良いですし、前を向けるのではないでしょうか。
安心してください。
必ず良い流れがやってきます。
思いっきり涙を流す
不安で仕方ない、そう思う気持ちはわかります。
そうしたらこの際、徹底的に涙を流してみましょう。
ひたすら嫌なことを思い出すのもよし、映画を見るもよし、とにかく涙が出なくなるまで泣いてみるのです。
カラカラになるまで泣き、自分の悲しい感情を吐き出したら、自分の中の絡み合ったネガティブな感情がからっぽになり、自然とスッキリするものです。
中途半端な涙ではなく、本気で涙を流すことで、ストレス解消をし、後は前を向いてポジティブになるだけです。
一度気持ちをどん底まで落とすという、いわば荒治療のようにも見えますが、時にはこういった方法も有効なのです。
楽しいことを考える
ネガティブな思考は伝染します。
そして一度ネガティブな気持ちになるとなかなかそこから抜け出しづらくなります。
そんな時はついつい自分が悲劇のヒロインになりがちです。
でも、ちょっと待ってください。
辛いのは自分だけですか?
その先に明るい未来はありますか?
人生は一度切りです。
悲しいことや辛いことを考えて毎日下を向いて生活するのと、明るく楽しい未来にワクワクしながら毎日を過ごすとしたら、あなたはどちらを選びますか?
自分の未来は自分で切り開くのです。
他人任せではなく、自分で考え、自分で選択すればよいのです。
人はいくらでも変われます。
変わりたいと思ったその時から変われるのです。
後ろではなく、前を、未来を向きましょう。
楽しいこと、その先にある幸せ、まずはそれらをイメージすることから始めましょう。
まとめ
いかがでしたか?
夫の不倫は、妻に対する最大の裏切り行為とも言えます。
その裏切りによって妻は果てしない悲しみに明け暮れ、深く傷つき、トラウマを抱えて生きていかなければなりません。
不倫された心は簡単に癒えることはありません。
時間はもちろんかかりますし、気持ちの整理も必要です。
夫のサポートは大前提ですが、妻自身も努力する必要があります。
一日も早く精神的な安定を達成するためにも、今日お話した内容をよく読み、気持ちの整理をしてみましょう。