不倫の別れは突然やってくる場合が多く、なかなかハッピーエンドにはなりません。
しかし、別れがやってきたとしても、過去の良い思い出となることはあります。
今日の体験談は、直美さん(仮名)のお話です。
目次
不倫のきっかけ
私が不倫をしていたのは、5年前の25歳の時です。
当時の私は独身でした。
現在は30歳で普通に結婚して子供もいます。
夫とは仲良くやっていて、充実した生活を送っています。
もちろん過去に不倫をしていたことは。夫には内緒です。
もう何年も前のことだけれど、私の中では今でも時々思い出す幸せな時間でした。
きっかけは、友人との飲み会でした。
相手の年齢は2つ年上の27歳。
職業はスタジオミュージシャンです。
彼はベーシストで、プロとして活動している人でした。
彼は初めから既婚者だとみんなに話していました。
明るくてよくしゃべる人で、なかなかかっこいい人でした。
髪は黒のロン毛でしたが、清潔感があり、いつもシャンプーのいい匂いがしていたのを今でもはっきりと覚えています。
飲み会が始まった時は特に気にしていなかったのですが、時間が経つにつれて人数が減っていき、自然と彼と隣の席になったのです。
とにかく話が面白くて、飲み会の後半はほとんど2人で話している状態でした。
正直言ってしまうと、既婚者と知っていても強く惹かれてしまう自分がいました。
彼も同じように感じていたらしく、その日は連絡先を交換して別れました。
飲みの席だったので、その場のノリで連絡先を交換したのかなと思っていたのですが、次の日にはちゃんと彼から連絡がきたのです。
その後、2人で会う機会を作り、付き合うようになりました。
ありがちですが、これが私と彼の不倫の始まりでした。
二人だけの秘密の不倫関係
飲み会にいた友人達には内緒で付き合っていました。
もちろん罪悪感は常に感じていて、後ろめたい気持ちありました。
しかし、その気持ちを抑えることはできませんでした。
会う時はそういった気持は口にせず、ただその瞬間を楽しんでいました。
たまに奥さんのことを聞いても、嫌な顔をせずに普通に話してくれるので、あまり不安を感じなかったのかもしれません。
彼の職業がスタジオミュージシャンなので、割と時間が不規則で会える回数もあまり多くはありませんでした。
会うのはだいたい月に3~4回ほど。
夜に会っていました。
彼の休みにタイミングが合えば出かけることもありました。
会う場所はいつも、一人暮らしをしていた私の部屋です。
私はその頃フリーターだったので、彼と会うためのスケジュールの調整に苦労はありませんでした。
急に電話が来て会おうと言われることが多かったので、いつでも彼を部屋に迎えられる準備をしていました。
そんなワクワク感が私の心と身体を満たしてくれたのです。
不倫と言うと一般的には悪いことと考えられますが、付き合っている本人たちからすると、正直そんなネガティブな感じは全くありません。
本当に心から楽しんでいたんだと思います。
とにかく明るい性格の人だったので、いつも楽しく過ごせた記憶が強いです。
お互いどこかで割り切っていたからかもしれません。
デートの帰り際などはやはり寂しくなるので、正直に「私のものにならないかなあ」と思うこともありました。
でも彼の家庭を壊すつもりはないし、とにかく一緒にいられるだけで楽しかったのです。
綺麗事に聞こえるかもしれませんが、2人でいる時間だけがなによりも大切でした。
突然の別れ
そんな彼との不倫関係は1年半ほどで終わりになりました。
別れのきっかけは彼がスタジオミュージシャンを辞めたことです。
家庭の事情で関西の実家に帰ることになったそうです。
音楽の仕事もきっぱり辞めて、地元で働くと言っていました。
最初は「別れるための嘘かな?」とも思ったのですが、周りの友人の話を聞くとどうも本当のようでした。
さすがに関西までは追いかけて行くことはできず、不倫で遠距離もしんどそうなので別れることを決めました。
いつかはこの日が来るとわかっていたけれど、いざ突きつけられるとショックでした。
彼からはハッキリと別れようとは言われていません。
もともと付き合う時も何となく始まったので、何となく終わっていくのだなと感じました。
彼が引っ越すまで2ヶ月の期間がありましたが、その間は普通にデートをしていました。
最後の日もかなりあっさりしていました。
心の中ではとても悲しかったのですが、ほんとにこれが最後だと思っていたので、精一杯明るく振る舞うようにしました。
また東京に来たら会おうねと言ったけれど、たぶんもう会うことは無いんだろうなと思いながらの最後でした。
自分の中で彼との別れを受け入れ、覚悟を決めていたのです。
引っ越してからは、何回かメールや電話はありましたが、それも徐々に減っていきました。
別れた夜はたくさん泣きましたが、次の日には夢から覚めた感覚になりました。
多分初めから幻のような存在だったのかもしれません。
彼に出会うまで、不倫はドラマの中の世界と思っていましたが、自分が実際にその状況にいたなんて不思議な感覚です。
このような経験はもうこの先ないと思います。
それぐらいに印象に残る、特別な経験でした。
別れた後に思うこと
自分が結婚してからは、やはり自分はいけないことをしていたんだなあと反省しています。
自分の夫が不倫していたら正直に悲しむでしょうし、許せないと思います。
でも後悔は全くしていません。
やはり若かったからこそできたことだと思うし、彼と出会ったことで人を好きになるのに理由や背景は関係ないんだなと実感したからです。
もう彼と会うことはないけれど、彼との思い出はこれからも記憶に残り続けると思います。
まとめ
いかがでしたか?
直美さんは1年半という期間、不倫を経験しました。
そして、別れを素直に受け入れ、良き思い出として心の中にしまっておくことにしたのです。
今では子供の親として旦那さんと幸せな生活を送っています。
不倫の別れは辛いものです。
しかし、別れを素直に受け入れることで、その不倫関係を良い思い出として、またはハッピーエンドとして収めることもできます。
そして、その先の新たな一歩を踏み出すことで、次の幸せを掴むことができたのです。
このように不倫相手との別れをポジティブに考えることは、人生にとってもプラスになり得るのです。