ある日突然、旦那の不倫が発覚。
妻にとっては残酷なまでに辛いものです。
旦那が不倫をしていたことが発覚し、それが原因で離婚を考える人は多いでしょう。
しかし、ただ離婚と言っても具体的にどうなってしまうのか、考えられる選択肢は何なのかをすべて把握している人は少ないと思います。
不倫が発覚してすぐに離婚届出の提出、と簡単にはいきません。
今日は旦那の不倫が発覚してから離婚までの流れをお話したいと思います。
目次
旦那の不倫が発覚!?
Aさん(38歳女性)は、中学生の子供がいるごく普通の主婦。
子供が中学校に入学してからは週3でスーパーのパートをしています。
旦那は大手企業のサラリーマン。
仕事の残業があることもしばしば。
上司との付き合いもあり、帰宅時間はいつも遅めです。
ある日、旦那のスマホに知らない女性の名前でLINEが来ているのを目撃。
女の直感が働き、問い詰めたところ、なんともう2年も不倫関係にあったと自白。
「私の知らないところで不倫してたなんて・・・」
「まさか自分の旦那が不倫なんて・・・」
「私の夫に限って不倫なんかするはずない」
最初は実感がなく、徐々に事の重大さに気づき、放心状態に・・・
怒り、悲しみ、憎悪、あらゆるネガティブな感情がとどまることなく湧き出てきました。
Aさんは不倫という自分に対する裏切り行為がどうしても許せず、離婚を決意。
離婚に際し、慰謝料や養育費など、必要な情報を集めることにしました。
不倫が原因で離婚をしようとする妻が知っておくべきこと
不倫が原因で離婚すると言っても、簡単ではありません。
お金の問題はもちろん、様々な権利や主張は双方にありますし、時間もかかります。
それでは具体的に離婚という選択肢を選んだ場合、どのようなことが考えられるのでしょうか。
離婚という選択肢を選んだ場合、考えるべきことは次の3つがあります。
慰謝料
旦那の不倫が発覚して、離婚を考えた時、一番に思い浮かぶのがこの慰謝料だと思います。
自分が受けた精神的苦痛に対して、慰謝料と言う形で請求することができます。
請求する相手は旦那はもちろん、その不倫相手にも請求できます。
この不倫に対しての慰謝料を請求するには、旦那と不倫相手が肉体関係をもったとされる証拠が必要です。
疑わしいが証拠がない状況では請求できません。
客観的な事実を押さえる必要があります。
例えば、
- 旦那と不倫相手とのツーショット写真
- メールやSNSのやりとり
- ラブホテルのレシート
などがあります。
大事なのは「肉体関係があったことを証明できる」証拠です。
ちなみにビジネスホテルのレシートは「仕事の打合せをしていた」と言い訳される可能性があるため、有効ではありません。
もし、自力で証拠集めが難しいようであれば探偵に相談するという手段もあります。
彼らはプロなので有力な証拠集めをするために力になってくれるでしょう。
探偵が得意とするのは尾行して、旦那とその不倫相手がラブホテルに出入りしている写真や映像を撮ることです。
これは非常に有効な証拠になります。
親権と養育費
子供がいる場合、離婚は旦那と妻の2人だけの問題ではありません。
どちらが親権をもって子供を育てるか決める必要があります。
どちらも親権を欲しがった場合は、調停を経てから、最終的に裁判で争うことになります。
また、親権をを得たからと言ってまだ終わりではありません。
現実問題としてお金の話があります。
子供を育てていくためにはお金がかかります。
そのお金は養育費として請求することができます。
その他には離婚後の子供の面会をどうするのかなども決めます。
財産分与
財産分与とは夫婦が結婚してから共に所有していた財産を公平に分けることです。
基本的に結婚した後に購入したもので、プラスになるものが該当します。
それでは主な財産分与の対象になるものは具体的にどんなものなのか以下に見ていきましょう。
- 現金
お財布に入っている現金や、銀行に預けている貯金など
- 不動産
購入した土地、家、マンションなど
- 株式などの有価証券
株券、社債、有価証券など
- 美術品や宝飾品
絵画や彫刻などの美術品や、貴金属など
- 家具
テレビやオーディオなどの家電製品、ベッドやタンスなどの家具など
- 年金
厚生年金や、共済年金など
※年金分割に関して※
年金は多く拠出するほど給付される額も多くなりますが、専業主婦やパートの場合、旦那よりも年金が少なくなってしまいます。
そこで、この不公平をなくすために年金分割という仕組みがあります。
これは婚姻期間中に拠出した年金を夫婦で按分するというものです。
Aさんのその後
Aさんは、その後弁護士を通して旦那と離婚をしました。
その際に慰謝料は旦那とその不倫相手から合計で約300万円請求、親権はAさんが持つことに。
養育費は毎月5万円、子供の面会は月に1回になりました。
財産分与に関しても弁護士のサポートもあり、納得のいく形でまとまりました。
Aさんは現在シングルマザーで中小企業の経理事務をしています。
子供は中学生になり、サッカー部で猛練習の日々を過ごしています。
離婚して良かったこと
Aさんは今でも旦那の不倫に納得がいっていません。
自分が不倫される筋合いがないと考えています。
旦那に対しては、結婚当初から不倫の発覚するまで常に愛情をもって接してきました。
少しでも家計の足しになるようにスーパーでパートをして、働きすぎで倒れてしまったこともありました。
子育てに関しても手を抜かず、子供の将来のためにいろんな経験をさせてあげたり、教育してきました。
Aさんにとってとても大切にしてきた「家庭」。
彼女はこれを不倫という不誠実な行為で壊されてしまいました。
「今まで私は何をしてきたんだろう」
当初はショックのあまり食事もまともに喉を通らず、体重が5kgも急激に減り、点滴生活を強いられました。
そんな状況から少しでも前に進み、「自分にとって何が幸せなのか」を改めて考え直した結果が、「離婚」という選択肢でした。
彼女の子供はもう中学生なので大人の事情を少しずつ理解しているようです。
そして子供は今となってはよき理解者となっています。
現在は旦那の事でストレスを抱えることもなく、自分と子供のことを第一に考えて、充実した毎日を過ごしています。
離婚して後悔したこと
Aさんが旦那と離婚して唯一後悔していることがあります。
それは
「どうしたら旦那の不倫を止められたんだろう」
ということです。
正直こればかりは旦那本人の問題と言ってしまえばそれまでかもしれません。
しかし、自分はもっとなにかできたんじゃないかと心の片隅にモヤモヤしたものが引っかかっています。
離婚しないという選択肢はあったのか
Aさんは旦那の不倫を許し、離婚しないという選択肢はあったのでしょうか?
答えは「NO」です。
Aさんはこれまで自分に対しても、旦那に対しても誠実に生きてきました。
人に後ろめたいようなことや後ろ指を差されるような事はしてきたことがないと自負しています。
それだけに旦那の不倫はAさんを深く傷つけました。
気持ちは一気に冷め、2度と元の気持ちに戻ることはありませんでした。
「一度しかない人生だからこそ、過去を振り返らずに前に進みたい。」
彼女はそう覚悟を決め、新しい道を進んでいます。
まとめ
いかがでしたか?
旦那の不倫に対して妻がどうするべきかは非常に難しい問題です。
また、子供がいればなおさらです。
自分一人だけの問題ではありません。
何が正しい判断なのかは結局は自分で見つけるしかないのです。
しかしながら、Aさんのような経験者の体験談は、重要な判断のきっかけになります。
ついつい一人で悩みがちなテーマですが、この話が少しでもあなたの役に立てたら幸いです。